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SNSやお小遣い稼ぎ・副業系サイトでは、マッチングアプリのアカウントが売買されています。
1個のアカウントが数千円で売れるので、いっけん割の良いアルバイトのように感じます。
でも、これは間違いです。
販売したアカウントはおもに詐欺等の犯罪に悪用されます。
つまり、マッチングアプリのアカウントの販売は犯罪を幇助(手助け)する行為とも言えるのです。
なので気軽にアカウントを売らないでください。
この記事ではマッチングアプリのアカウント販売について解説します。

マッチングアプリ運営会社はアカウント販売・譲渡を禁止
はじめに、マッチングアプリ側がアカウント売買についてどんな対応をしているか紹介します。
結論からお伝えすると、マッチングアプリ各社は利用規約でアカウント売買を禁止しています。
ほとんどのマッチングアプリでは、利用規約で
- アカウントは1人につき1個
- アカウントの共有禁止
- アカウントの貸し借り・譲渡・売買禁止
このように定めています。
大人気マッチングアプリのペアーズでは、利用規約の第7条(利用者の責任および注意義務)で以下のように記載しています。
利用者は、自己の責任において、Pairsアカウントを1人1つまで登録、管理及び保管するものとし、これを第三者に利用させたり、貸与、譲渡、名義変更、売買等をしてはならないものとします。複数人が1つのPairsアカウントを共同利用することもできません。利用者は、当社に対し、Pairsアカウントを第三者に盗用されるなどにより、利用者のコンテンツの改変や改竄、個人情報等の無断閲覧などにより発生するあらゆる紛争、損害賠償の請求などについて一切を免責するものとします。
引用:利用規約 | Pairs(ペアーズ)
そもそも、マッチングアプリは恋活・婚活つまり真剣な恋愛や出会いを探している人向けのサービスです。
なので1つのマッチングアプリで1つのアカウントがあれば事足ります。
それなのに複数のアカウントを持ちたい人がいるわけです。
この時点でかなり雲行きが怪しい話になることがわかると思います。
マッチングアプリ側も色々対策をしています。
たとえば、ペアーズでは年齢確認と本人確認のために
- 免許証のような写真付き身分証
- スマホカメラに映る顔
この2つを照会し、利用者が身分証に写っている本人であることを確認しています。

ペアーズの本人確認の様子 画像は株式会社エウレカのPRTIMEから引用
マッチングアプリのアカウントを買うのは主に業者
なぜマッチングアプリのアカウントを買う人がいるのでしょうか。
これは、マッチングアプリ利用者にたいして詐欺や詐欺的な勧誘をするためです。
このような行為をする人たちは「業者(ぎょうしゃ)」と呼ばれています。
なので、マッチングアプリのアカウントを買う人の多くは業者ということなります。
マッチングアプリの業者とは?
聞いたことがない人も多いと思うので、業者について解説します。
業者とはマッチングアプリや出会い系アプリでよく使われる言葉で、純粋な出会い以外を目的とする利用者の総称です。
業者の目的は詐欺や違法な勧誘などが多いです。
具体的な例を挙げると
- 投資詐欺
- ネットワークビジネスの勧誘
- ぼったくりバーの勧誘
- パパ活詐欺
- ロマンス詐欺
- 特殊詐欺の受け子や出し子等の募集
などを目的として業者はマッチングアプリを使っています。
【関連記事】
「マッチングアプリにいる業者の特徴や見分け方を解説」
「マッチングアプリでよくある詐欺の種類と予防・対策方法を紹介」
よくマッチングアプリに関連した詐欺等がニュースになりますが、その多くは業者によるものです。
「マッチングアプリは安全」というイメージがありますが、よく調べるとたくさんの事件が起きてることがわかります。
東京・歌舞伎町の飲食店で、男性客に対し、不当に高額な飲食代を支払わせたなどとして、警視庁保安課は、都ぼったくり防止条例違反容疑で、飲食店従業員、木下幸也容疑者(28)=新宿区=ら10~30代の男女16人を逮捕した。グループはマッチングアプリを使って男性客を集め、同様の犯行を繰り返していたとみられるという。
引用:マッチングアプリ悪用 歌舞伎町でぼったくり 男女16人逮捕 | 産経新聞
業者がマッチングアプリのアカウントを売買する理由
業者がマッチングアプリのアカウントを売買するのは、基本的には1つの携帯電話で1つのアカウントしか持てないからです。
マッチングアプリ運営会社はかなり厳しい体制で業者をはじめとした不正な利用者を監視・排除しています。
そして、発見したら強制退会つまりアカウントを削除します。
このとき、強制退会されたアカウントで登録した携帯電話からは再登録できなくなることが多いです。
業者も仕事なので、強制退会されたからといって諦めません。
強制退会されたらまた別のアカウントを使い人を騙します。
いたちごっこを繰り返すのですね。
業者にとってはアカウントは多ければ多いほど良いのです。
だから18歳以上なら誰でも無料で作れるマッチングアプリのアカウントを、1個数千円支払って購入します。
見方を変えれば、詐欺等で結果的に儲かるから業者は1つのアカウントにこれだけのお金を払えるのです。
マッチングアプリアカウント売買はSNSや副業系サイトが使われる
業者はマッチングアプリのアカウントを買うとき
- SNS
- クラウドソーシング
- アカウント売買サイト
などを使うことが多いです。
下の画面はアカウント売買サイトの様子です。
ペアーズやwith、さらにはペイターズやシュガーダディなど人気マッチングアプリのアカウントが売買されていることがわかります。
人気マッチングアプリの多くは年齢確認だけでなく本人確認も導入しています。
そのせいか、業者は本人確認済みのアカウントを特に欲しがっているようです。
本人確認済みアカウントは高めの金額で販売できますが、絶対に売らないようにしましょう。
マッチングアプリのアカウント売買で警察に逮捕された人もいる
過去には、マッチングアプリのアカウント売買で警察に逮捕された人もいます。
さすがに個人が1回マッチングアプリのアカウントを販売したり買ったりして罪に問われることは無いと思います。
けれど、このような事例があることは頭に入れておきましょう。
北海道警せたな署などは2日、旭川市、自称自動車販売業の男(44)を私電磁的記録不正作出・同供用容疑で逮捕した。
発表によると、男は昨年6~7月、10回にわたり、マッチングアプリのアカウントを他人に販売する目的で虚偽の会員情報を登録し、不正にアカウントを作成した疑い。男はアカウントを1個2000~2500円でSNS上で販売していたという。同署は約3年間で約8000万円を売り上げたとみている。男は容疑を認めているという。
引用:マッチングアプリで虚偽情報アカウント作成、1個2千円台で販売…3年で8千万円の売り上げか | 読売新聞
岩手県警生活環境課、盛岡東署などは3日、福岡市博多区の男(39)を私電磁的記録不正作出・同供用の疑いで再逮捕したと発表した。
発表によると、男は今年10月中旬頃、マッチングアプリのアカウントを売春組織に販売する目的で虚偽の会員情報を登録し、不正にアカウントを作成した疑い。男は容疑を認めている。
引用:マッチングアプリのアカウントを不正作成、売春組織に販売か…男を再逮捕 | 読売新聞
マッチングアプリのアカウントは売らない・買わない
ここまで、マッチングアプリのアカウント売買について解説しました。
説明したように、販売されたアカウントは詐欺等の犯罪目的で使われます。
マッチングアプリのアカウントの販売は犯罪の幇助(手助け)する行為とも言えます。
アカウントを売れば、業者つまり犯罪を企む人たちと関わりを持つことになります。
マッチングアプリのアカウントは売らない、買わない。
これを忘れないようにしましょう。