メタバースデートの仕組みや利用するメリット・デメリットをわかりやすく解説

「新しいインターネット」として期待されているメタバース。
恋愛・婚活分野でも、すでに複数のサービスがリリースされてます。

けど、メタバースの利用者はまだまだ少ないです。
なのでメタバースで出会い、デートするのがどんな流れ・仕組みなのか、あまり知られていません。

この記事ではメタバースデート初心者向けに

• メタバースデートの仕組み
• メタバースデートのメリット・デメリット

をやさしく解説します。
この記事で、メタバースデートの雰囲気をつかみましょう！

この記事を書いた人

武部真也（shin）

2011年から50個以上のマッチングアプリを使い、アプリを調査・体験している。体験から得た知識を活かし、マッチングアプリに関連する記事を累計数百本執筆。特に興味がある分野は「最新テクノジー×出会い（人間関係）」。
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メタバースデートの仕組み

メタバースデートの一般的な仕組みを紹介します。
ふつうのマッチングアプリとは違う部分もありますので、利用前に仕組みを確認してください。

マッチングの仕組みは2種類

メタバースデートでも、マッチングアプリと同じような「マッチング」の仕組みを導入しています。
マッチングの仕組みは以下の2種類。

• ユーザー同士でマッチング
• 運営がユーザーをマッチング

それぞれ解説します。

ユーザー同士でマッチングするサービスの仕組み

マッチングアプリでは、双方がいいね！することでマッチング成立し、メッセージ交換できるようになります。
ユーザー同士でマッチングするサービスの場合、使い方はマッチングアプリと似ています。

1. ユーザー検索
2. いいね！
3. マッチング成立

という、おなじみの流れですね。

マッチングが成立した後は

• VRchat
• Neos VR

などの人気メタバースに移動し、そこでアバター姿で会うことになります。
メタバースデートサービスはマッチング部分と、簡単なメッセージ交換機能くらいしか提供していないことが多いです。

運営がユーザーをマッチングするサービスの仕組み

運営がユーザーをマッチングするサービスの場合、利用者は

1. プロフィール・出会いたい相手の情報を登録
2. マッチングしてくれるまで待つ

こんな感じになります。

プロフィールなどを登録したら、あとは待つだけ。
その代わり、運営会社がマッチしそうな人を選んでくれます。
結婚相談所的なイメージですね。
日本企業が運営するMemoriaはこのタイプです。

こちらもマッチング後は外部メタバースで会うことになるサービスが多いです。
自社でメタバースプラットフォームを持つのは結構大変。
どうしても、こういう流れになってしまいます。

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メタバースマッチングアプリ「Memoria」の使い方！登録からデートまでの流れを解説

メタバースデートサービスを利用するメリット

メタバースでのデートは

• ネットでテキストだけのやりとり
• 現実世界でのデート

この2つの中間のようなコミュニケーション方法です。

メタバースデートにはたくさんのメリットがあります。
その中から5つ紹介します。

① 外見ではなく中身で判断してもらえる

マッチングアプリは便利ですが

• 外見
• 職業
• 年収

などでしか相手を判断していない人が多いです^[1]ScienceDirect：People are experience goods: Improving online dating with virtual dates。
だから、いくら性格が良かったりユーモアのセンスがあっても、アピールが難しいのが欠点。

メタバースデートなら外見で判断されることはありません。
なぜなら、男性も女性もアバターだからです。

おたがいアバター姿で会話し、相手のことをゆっくり理解できます。
これは優しさや知性など、外見ではなく中身でアピールしたい人にとって大きなメリット。

それに、アバターだから緊張しづらいのもメリットですね。
緊張すると自分の良さを相手に上手く伝えられません。
メタバースデートならリラックスしながら会話できるので、自分の長所をアピールしやすくなります。

② 表情やボディランゲージで感情を伝えられる

メタバースデートならアバターとはいえ

• 表情の変化
• ボディランゲージ

などが相手に伝わります。
これにより、個性や特徴を相手に理解してもらえやすくなります。

マッチングアプリだと、出会う前は基本的にテキストメッセージのみで相手の人柄を判断します。
これと比べたら遥かに情報量が増え、より正確に判断しやすくなるのです。

③ 自宅から遠距離デートできる

• 自宅からデートできる
• お互いの距離が離れていてもデートできる

というのもメタバースデートのメリットです。

アバターだから

• 化粧
• 着替え

などの準備がなくなります。
デート場所はメタバースなので、いろいろなメタバースでデートできます。

④ 危険な目に遭うことがない

メタバースデートなら、暴行などの被害に遭うことがありません。
とくに女性にとって大きなメリットですね。

けど、メタバースデートでも

• 痴漢
• 暴言
• セクハラ

などはあります。
海外では大きなトラブルに発展した例もあります^[2]Psychology Today：Sexual Assault in the Metaverse: Virtual Reality, Real Trauma。

それに、メタバースで体験したことは現実世界で体験したように感じることがあります。
だから嫌な体験をしたらメンタルヘルスへの悪影響があります。

メタバースデートには身体的な危険はありません。
けれど、精神的では危険な目に遭うことがあります。
これは覚えておいてください。

⑤ いつでもデートを打ち切れる

メタバースなら適当な理由でデートを打ち切るのが簡単です。

海外の調査で、5人に1人がデートを途中で切り上げた経験があることがわかっています。
でも、現実世界のデートだとデートを急に終わらせるのは難しいです。

けどメタバースなら簡単。
1回のクリックでデートを終了できます。

もちろんマナー的にはNGですが、何か嫌なことをされた時はこういう対応もOKでしょう。

メタバースデートサービスを利用するデメリット

メタバースデートのデメリットを解説します。

① VRゴーグルや高速ネット回線が必要

メタバースデートするには高速のインターネット回線が必要です。
さらに、サービスによってはVRゴーグルも必要。
どちらもお金がかかるので、これは大きなデメリットです。

② メタバースでのコミュニケーションに慣れるのに時間がかかる

メタバースではアバターを使ってコミュニケーションを取ります。

• アバターの操作
• VRゴーグルの装着

などに慣れていない場合、慣れるまで時間がかかります。

どちらもすぐ慣れますが、未経験者にとってはハードルが上がるのでデメリットになります。

③ 手をつなぐなどの身体的接触ができない

メタバース内では手をつなぐなど、身体的な接触ができません。

けれど、げんざい

• 触覚（手の感覚）
• 嗅覚（におい）

などをメタバース内で再現するテクノロジーがどんどん進化しています。
すくなくとも触覚部分については近い将来メタバースでも再現できそうです。

④ サービス利用者が少ない

サービスの利用者が少ないのはデメリットです。

時間が解決してくれるとはいえ、メタバース関連のマッチングサービスの利用者は少ないです。
利用者が少なすぎると、マッチングする相手を探すのが難しくなります。

とくにメタバース関連サービスは女性の利用者がかなり少ないです。
利用者が増えるのは、まだまだ先のことになりそうです。

おすすめメタバースマッチングアプリ5選

ここから、おすすめのメタバースマッチングアプリを5個紹介します。

① 恋庭

最初に紹介するのは恋庭（こいにわ）です。

恋庭はメタバースゲーム×マッチングアプリという、かなり珍しいマッチングアプリです。
ゲーム要素がかなり強いので、ゲーム好きの人と出会いたい人におすすめです。

恋庭でゲームをプレイしながら出会うまでの流れは以下となります。

このように、ふつうのマッチングアプリとは出会うまでの流れが全然違います。
なのでマッチングアプリを使って楽しくなかったり、違和感を感じた人におすすめです。

恋庭の最大の特徴はアバター姿で男女が出会う点です。
そして、アバター姿のままゲームを通して相手と仲良くなるので、外見で判断されることがありません。

ふつうのマッチングアプリだと、どうしても美男美女が目立ち、モテます。
なので内面が優れている人、たとえば優しかったり、面白い人は自分の良さを相手に伝えるのが難しいです。
この点、恋庭なら外見で判断されずゆっくりお互いのことを知ることができます。

メタバースを期待すると、メタバース要素がやや薄いのでがっかりするかもしれません。
私も使ってみましたが、メタバースよりもゲームの要素の方が強いと感じました。
しかし、恋庭はメタバースの部分をさらに強化することをすでに発表しています^[3]gamebiz：BOI、『恋庭』のメタバース化を計画　海外展開とともに中長期的な積み上げ型として伸ばしていく考え。

メタバース的な要素はこれからどんどん濃くなるはずです。
今のうちから使い色んな人と出会いながら、今後のアップデートに期待しましょう。

② Memoria（メモリア）

2番目に紹介するのは2023年4月19日に正式リリースされたMemoria（メモリア）です。

Memoriaは結婚相談所とメタバースをミックスさせたようなサービス。
Memoriaではパソコンがあればメタバースデートできるので、気軽にメタバース恋活・婚活ができます。

Memoriaに登録すると、AI（人工知能）がマッチしそうな人を紹介してくれます。
AIから異性を紹介してもらったら、アプリをダウンロードしてメタバースで30分間のデート。

もし双方がデートした相手のことを気に入ったらマッチング成立です。
マッチングが成立したらメッセージ交換などをしながら2人で会う、という流れです。
マッチング後の最初のデートはメタバースでするカップルが多いそうです。

Memoriaは男性のみ有料で、女性は無料で使えます。

有料とはいえ、料金は毎月3,900円。
この金額で毎月2人以上のデート相手を紹介してくれます。

もし1ヶ月の紹介人数が0人だった場合は料金は0円。
紹介人数が1人だった場合は料金は1,900円。
このように料金が変動する仕組みです。

デート1回が約1,900円という計算なので、メタバースデートしたい人にとってはかなりお得なサービスです。

Memoriaの使い方はこちらの記事で詳しく解説しています。
メタバースでの恋愛や婚活に興味がある方は参考にしてください。

③ OneRoof（ワンルーフ）

OneRoofはバーチャル上に存在するシェアハウスが舞台のマッチングアプリです。

仮想空間のシェアハウスに入居し、同じシェアハウスにいる人たちと交流します。
必ずしも恋愛する必要は無いので、マッチングアプリというよりはメタバースSNSと表現した方が近いかもしれません。

バーチャルシェアハウスは、1ヶ月に3回まで転居可能。
さらに友達・知り合いと一緒に入居することも可能なので、安心して出会いを探せます。

④ Planet Theta（プラネットシータ）

つぎは2023年夏に公開予定のPlanet Theta（プラネットシータ）を紹介します。

Planet Thetaは正真正銘メタバース内でデートできるマッチングサービスです。
まだサービス公開前なので詳しい情報は明かされていませんが、参加した人はもれなく数分間のメタバースデートができるサービスになる予定です。

メタバースデートのメリット・デメリットを理解して安全に出会う

この記事ではメタバースデートのメリット・デメリット、さらにはおすすめのメタバースマッチングアプリを紹介しました。

メタバースでのデートに興味がある若者は多いです。
テクノロジーが進化した10年後、みんな普通にメタバースで出会う時代がくるかもしれません。

そんな未来に備え、きちんとメリット・デメリットを理解し、安全に遊ぶための知識を身につけましょう。