友達から恋人になるカップルの割合がZ世代など若者世代で増加中

友達から恋人になるカップルの割合がZ世代など若者世代で増加中

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Z世代をはじめとした若者世代で、友達関係から恋人関係に発展することが増えています[1]明治安田生命:明治安田生命 「いい夫婦の日」に関するアンケート調査を実施
若者世代はネットを使いこなして自由に出会う、という印象があります。
じっさい、マッチングアプリを使って出会うカップル・夫婦は増加しています。

けれどネットでの出会いにもリスクやデメリットがあり、これらを減らせる方法として「友達から恋人」という流れが見直されているようです。

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武部真也(shin)

2011年から50個以上のマッチングアプリを使い、アプリを調査・体験している。体験から得た知識を活かし、マッチングアプリに関連する記事を累計数百本執筆。特に興味がある分野は「最新テクノジー×出会い(人間関係)」。
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友達から恋人になるZ世代が増加中

アメリカの調査機関Survey Center on American Lifeは18歳以上の成人5,000人に対して、現在の恋人とのなれそめを調査しました。
この調査で、18歳から29歳までの43%が最初は友人だった人と交際していることがわかっています。

世代によって友達から恋人になった人の割合はけっこう違います。
30〜49歳だと数字は33パーセント。
50〜64歳だと27パーセントで、65歳以上だと21パーセント。
世代が若くなればなるほど、友達から恋人になったカップルの割合が上がっています。

【世代別】友達から恋人になった人の割合

【世代別】友達から恋人になった人の割合 グラフはSurvey Center on American Life公式サイトから引用

見方を変えると、歳上世代ほど相手のことをよく知らないままお付き合いを開始していることがわかります。
上の図の「Did Not Know Each Other」の部分(紺色部分)を見ると、やはり歳上世代になればなるほど割合が高くなっています。

このような傾向がわかるのは初めてのことはではありません。
カナダのビクトリア大学の研究者が2021年に恋人がいる大学生を対象に行った調査で、68%の人が「友達から恋人関係に発展した」と答えています。
だいたい、若者世代の3人の2人以上が「友達から恋人」になっているのです。

ちなみに、友達になってから恋愛関係になるまでの期間は平均21.90ヶ月[2]Sage Journals:The Friends-to-Lovers Pathway to Romance: Prevalent, Preferred, and Overlooked by Science
2年近く友達を続け、それから彼氏・彼女になっています。

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マッチングアプリや出会い系サイトを「友達探しアプリ」として使う人の割合

マッチングアプリですら「友達探しアプリ」として使われている

ふつう、マッチングアプリは恋人や将来の結婚相手探しに使われます。
いわゆる恋活や婚活ですね。

けれどマッチングアプリ先進国のアメリカでは、マッチングアプリを「友達探しアプリ」として使う人が増えています。
人気マッチングアプリのBumbleは、友達作り専門機能のBumble BFFを公開したほどです。

下の2つの調査結果でわかるように、全体の2割程度が友達探しを目的にマッチングアプリを使っています。

マッチングアプリの利用目的(Pew Research Centerの調査)

マッチングアプリの利用目的(Pew Research Centerの調査) グラフの数字はPew Research Centerから引用

マッチングアプリの利用目的(appinioの調査)

マッチングアプリの利用目的(appinioの調査) グラフの数字はDiscover the world of insightsから引用

これが、若者世代だけに絞るとさらに割合が増加。

  • 16~24歳の女性の3分の1が、友人を見つけるためにマッチングアプリを利用したことがある[3]EU-Startups:Swedish startup gofrendly bags over €1.17 million to help women build meaningful friendships
  • 23歳以下の男性ユーザーの27%が純粋な友情を求めてアプリを利用している[4]NEWS18:Genz Vs Millennials: Dating App Analyzes The Differences In Their Dating Patterns

若者世代がマッチングアプリを友達探しアプリとして使う理由は、その利便性です。
マッチングアプリには

  • たくさんの会員の中から自分と合う人を選べる
  • 基本的には月額定額で使える

などのメリットがあります

けれど

  • 知らない人と2人でデートするのはリスクがある(詐欺等の犯罪)
  • 理想の異性と出会うのは難しい

などのデメリットもあります。
とくに後者は深刻で

「マッチングアプリで恋人を見つけるには平均4,000回のスワイプが必要」
「恋人と出会うまでに必要な期間は平均8ヶ月11日」

このようなデータもあります[5]Shane Co.:How Many Swipes Does It Take to Find a Significant Other?
これでは「マッチングアプリ疲れ」になるのも当然です。

shin

執筆者 武部真也

補足しておくと、マッチングアプリがきっけかのロマンス詐欺だけでアメリカでは年間約13億ドル(約1,800億円)の被害額が出ています。だから詐欺の問題も大きいです[6]Federal Trade Commission:Romance scammers’ favorite lies exposed

けれど、友達探しアプリとして使えばマッチングアプリのデメリットが解消されます。
なぜなら

  • 最初から友達探しが目的なので気軽に使える
  • アプリで知り合った人と出会うとき、自分の友達と一緒に会える

このように使い方が変わるからです。

このように使えば、マッチングアプリで疲れることが減り、なおかつ詐欺等に騙されるリスクが減ります。
なおかつ、友達なら恋人と違って同時並行で何人も増やすことが可能。
異性の友達が増えれば、Z世代の傾向を考えると、未来の恋人候補がどんどん増えていると解釈することもできます。

「アプリで友達を探す」が新しいトレンドか?

ここまで紹介したように

  • 若者世代でマッチングアプリを友達探しアプリとして使う人が増えている
  • 友達探しならマッチングアプリのデメリットが解消される

などの理由により、今後マッチングアプリで友達探しをする人が増えるかもしれません。

なので、これまでは

  1. マッチングアプリで恋人と出会う
  2. マッチングアプリで知り合った人と結婚

このような利用者が増加していたのですが、これからは

  1. マッチングアプリで異性の友達を作る
  2. マッチングアプリで知り合った異性の友達と、友達期間を経て恋人になる
  3. マッチングアプリで知り合った異性の友達と結婚

このような流れになるかもしれません。

よくよく考えたらこの流れは合理的で、アメリカの若者はセフレやシチュエーションシップを「お試し期間」的に捉えているそうです。
さすがにこれはどうかと思いますが、日本も似たような感じになるかもしれませんね。